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講座
術前術後の患者管理(1)—肝障害を有する場合
Management of Patients Before and After Surgery (1):In Patients with Liver Disease
山崎 晋
1
,
長谷川 博
1
,
幕内 雅敏
1
Susumu Yamazaki
1
1国立がんセンター病院外科
1Department of Surgical Oncology, National Cancer Center Hospital
pp.31-38
発行日 1984年1月20日
Published Date 1984/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203725
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はじめに
肝炎は「第3の国民病」といわれ,今後急性・慢性肝炎さらには肝硬変といつた一連の疾患を合併する患者は各科領域で増加すると予想される。肝は生体の防御機構の中枢でもあり,肝にメスをいれない,他の臓器の手術の場合も,対応を誤ると多臓器不全への悪循環が始動し,不幸な転帰をとりかねない。筆者は,肝障害の終末像である肝硬変に合併した肝癌の切除を100例以上経験し,その間には,幾多のにがい経験もし,そのたびに貴重な教訓を得て,現在では当該手術も安全な手術といえるまでに安定してきた。本稿では,現在われわれがベストと考えて実行している管理方式について概説する。
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