講座
泌尿器科領域の細胞診(6)—前立腺・睾丸の剥離細胞像とその臨床病理学的背景
山田 喬
1
1獨協医科大学病理学教室
pp.1171-1178
発行日 1979年12月20日
Published Date 1979/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202866
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はじめに
前立腺,睾丸の細胞診のためには大部分の例において穿刺吸引によりその細胞が採取されている。かつては会陰部のマッサージにより精液を採取してその細胞診が行なわれていたが,癌細胞の採取率は必ずしも高くなく,またそれよりも精液内に粘液成分が多いため細胞を判定しづらいので最近はあまり行なわれていない1)。前立腺癌のために細胞吸引採取器具の改良は種々行なわれているが,その原法はFranzenら2)により創始されたものである。
本編ではこの穿刺吸引された細胞についての形態を記載する。
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