文献抄録
膀胱壁弁による腟瘻閉鎖術/膀胱尿管逆流の程度から見た治療指針
pp.812,818
発行日 1969年10月20日
Published Date 1969/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200766
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膀胱膣瘻閉鎖術はSimsにより,1852年に行なわれており,その後手術手技の改良,化学療法剤の進歩で術後成績も極めて改善されているが,今日なおこの手術は外科医を悩ますものの一つで,著者等は三角部近接の大型腟瘻に対して膀胱壁弁を用いて治癒せしめ,その手術手技および注意点を述べている。
手術方法は先ず経腟的に瘻孔の周囲の腟粘膜を膀胱壁から瘻孔周囲2cm四方を剥離する。一方膀胱は腹壁から入つて周囲組織から頂部側壁,頸部まで殊に瘻孔の存する側を充分游離する。次いで膀胱を開き尿管カテーテルを左右尿管口へ挿入し尿管損傷を防止する。膀胱壁の瘻孔を清掃して,瘻孔の大きさに応じた壁弁を膀胱側壁に形成する。
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