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編集後記
大家 基嗣
pp.184
発行日 2010年2月20日
Published Date 2010/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101908
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「妙高高原」駅で下車して迎えのワンボックスカーを待つように指示されました。私が勤める慶應義塾大学医学部が所有する赤倉山荘を訪れるためです。10月とはいえ,東京よりははるかに肌寒く,駅のホームを歩きながら,ふと気がついたことがありました。スキーをしない私が初めて訪れる「妙高高原」。それなのになぜか懐かしく感じられました。どうしてだろう?
理由はペナントでした。小学生から中学生にかけての私の勉強部屋は一面にペナントで飾られていました。私が旅行で訪れた観光地のペナントはもちろん,親戚が旅行へ行くと必ずといってよいほど,私にペナントのお土産を買ってきてくれました。当時,親戚一同は私の土産はいちいち考えなくてもペナントを買えばいいので楽だ,と申しておりました。勉強部屋の壁一面にはりめぐらされていて,天井にも飾っていました。その中の一枚が「妙高高原」だったのです。いとこがスキーで訪れた折に買ってきてくれたもので,雪山をバックにスキーヤーが描かれていました。
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