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編集後記
大家 基嗣
pp.92
発行日 2020年1月20日
Published Date 2020/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206800
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長年の謎に回答らしきものを得ることができました.本誌2012年5月号の編集後記で触れた小学生の頃からの疑問です.「お坊さんは正座をしてもなぜ足が痺れないのか?」「読経の後に平気ですーっと立てるのはなぜなのか?」
東京はおそろしい街で,私が勤める慶應義塾大学病院の隣町である四谷に,「坊主バー」という店があることを知りました.仕事仲間と2年前に訪れ,店のバーテンダー(もちろんお坊さんです)に「なぜ痺れないのか?」と単刀直入に尋ねたところ,「痺れる」の一言でした.そんなことはないだろうと食い下がる私に,「般若心教」が手渡され,「読経の時間です.皆で唱えましょう」と客全員参加の読経が始まりました.私も大きな声で唱えました.読経が終わるとなぜかスッキリした気持ちになり,足の痺れの件は忘れてしまいました.
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