Japanese
English
症例報告
乳房に生じた悪性黒色腫の1例
Malignant melanoma of the female breast
稲積 豊子
1
,
今西 育子
1
,
木村 俊次
1
,
生野 麻美子
2
Toyoko INAZUMI
1
,
Ikuko IMANISHI
1
,
Shunji KIMURA
1
,
Mamiko SHOUNO
2
1国家公務員共済組合立川病院皮膚科
2しょうの皮膚科
1Division of Dermatology, Kyosai Tachikawa Hospital
2Shouno Dermatological Clinic
キーワード:
悪性黒色腫
Keyword:
悪性黒色腫
pp.171-173
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902788
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44歳,女性.出生時より,右乳房内側上方に黒色色素斑を認めており,3年前より同部に黒色腫瘤が出現,増大した.初診時,37×26mmの紅色調を混じる黒色色素斑上に,径12mm,灰黒色調の腫瘤を認め,右腋窩に鳩卵大のリンパ節を触知した.組織学的に腫瘤部はClark level IV, tumor thickness 3.5mmの悪性黒色腫で,右腋窩に2個のリンパ節転移を認めた.一方,色素斑は異型性に乏しいものの,in situの悪性黒色腫と考えられた.治療は腫瘍拡大切除,全層植皮術,右腋窩,右胸骨傍リンパ節郭清術,術前術後にDAVフェロン療法,タモキシフェンの内服を行った。乳房部の悪性黒色腫は非常に稀であり,その臨床的特徴,治療等について文献的に若干の考察を加えた.
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