Japanese
English
治療
苺状血管腫に対する色素レーザー治療の効果とその限界
Effect and limit of pulsed dye laser treatment of strawberry mark
木下 涼子
1
,
安田 浩
1
,
旭 正一
1
Ryoko KINOSHITA
1
,
Hiroshi YASUDA
1
,
Masakazu ASAHI
1
1産業医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
苺状血管腫
,
レーザー治療
Keyword:
苺状血管腫
,
レーザー治療
pp.733-735
発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903676
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近年,血管腫に対する色素レーザー治療の有用性の報告がみられるようになってきたが,苺状血管腫の報告例は単純性血管腫に比べ少ない.そこで,苺状血管腫に対する色素レーザー治療の経験を報告する.症例は生後1〜7か月までの9例10部位,照射回数は1〜5回(平均2.9回),観察期間は2か月〜1年10か月であった.結果は9症例10部位のうち追跡できなかった1例を除いて,著効3例,改善4例,不変1例であった.今回,生後早期,つまり腫瘤形成前に照射を開始したものは,短い観察期間内に瘢痕を残さず消失,縮小の結果が得られた.一方,腫瘤形成後に照射を開始したものは,色調の消失はみられても,皮膚の萎縮,瘢痕が残った.よって,苺状血管腫に対しては遅くとも生後6か月以内に積極的に治療を開始するべきであり,さらには腫瘤型では扁平化と瘢痕の抑制には限界があり,レーザー治療中止時期の判断も重要になると思われた.
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