Japanese
English
治療
副腎皮質ステロイドの全身投与が奏効した眼瞼部苺状血管腫の1例
A case of strawberry mark of the eyelid successfully treated with systemic steroid therapy
岡田 克之
1
,
秋元 幸子
1
,
石川 治
1
,
宮地 良樹
1
Katsuyuki OKADA
1
,
Sachiko AKIMOTO
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
苺状血管腫
,
ステロイド内服
,
視性刺激遮断弱視
,
治療
Keyword:
苺状血管腫
,
ステロイド内服
,
視性刺激遮断弱視
,
治療
pp.1133-1135
発行日 1995年12月1日
Published Date 1995/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901730
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3ヵ月,女児.初診時,左眼は上眼瞼部の苺状血管腫のため開眼困難であった.眼科にて視性刺激遮断弱視となる可能性が高いことを指摘されたため,副腎皮質ステロイド(デキサメタゾン1mg/日)の内服を開始し,15週間で漸減中止した.内服翌日から開眼可能となり,その後も皮疹は速やかに縮小し,眼裂は左右ほぼ同等に開くようになった.副腎皮質ステロイド中止後も皮疹は増大していない.機能障害をきたすおそれのある苺状血管腫に対しては,自然退縮を待つことなく積極的加療が必要である.自験例のように副腎皮質ステロイドの全身投与が短期間に著効を示す例があり,副作用も問題にならず,比較的容易に行い得ることより,後遺症をきたす危惧のある苺状血管腫に対して第一に試みるべき治療法ではないかと思われた.
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