Japanese
English
症例報告
VII型コラーゲン自己抗体陽性であった狭義の水疱性エリテマトーデスの1例
A case of bullous systemic lupus erythematosus with anti-type VII collagen antibody
藤原 明子
1
,
盛山 吉弘
1
,
戸田 孝之
2
,
古賀 浩嗣
3
,
橋本 隆
3
Akiko FUJIWARA
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
,
Takayuki TODA
2
,
Hiroshi KOGA
3
,
Takashi HASHIMOTO
3
1土浦協同病院皮膚科
2土浦協同病院腎臓内科
3久留米大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Tsuchiura Kyoudou Hospital, Tsuchiura, Japan
2Division of Internal Medicine, Tsuchiura Kyoudou Hospital, Tsuchiura, Japan
3Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
キーワード:
水疱性エリテマトーデス
,
全身性エリテマトーデス
,
VII型コラーゲン
,
ジアフェニルスルホン
Keyword:
水疱性エリテマトーデス
,
全身性エリテマトーデス
,
VII型コラーゲン
,
ジアフェニルスルホン
pp.846-851
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103427
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要約 46歳,男性.6年前に光線過敏,蝶型紅斑,関節炎があり,腎障害WHO分類VB型で全身性エリテマトーデスと診断され,プレドニゾロン(PSL)30mg/日内服加療を開始された.ここ数年間PSL 11~15mg/日で病勢は落ち着いていた.2009年8月,強い掻痒感を伴う爪甲大までの紅斑が顔面を除く全身に多発,一部水疱化したため紹介され受診した.病理組織は表皮下水疱であり,水疱内および真皮上層に好中球主体の炎症細胞が多数浸潤,蛍光抗体直接法は基底膜にIgG,IgA,IgM,C3が線状沈着し,間接法では真皮側にIgG,IgAが沈着,免疫ブロット法で抗VII型コラーゲン抗体陽性であった.以上から狭義の水疱性エリテマトーデスと診断した.PSLを20mg/日へ増量,ステロイド外用も併用したが水疱新生が続き,DDS 75mg/日を追加投与したところ翌日より掻痒感と水疱新生は止み著効した.DDS 25mg隔日投与まで漸減したが再発はない.抗VII型コラーゲン抗体陽性の症例は検索する限り6例目で,非常に稀な症例と考えた.
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