Japanese
English
治療
前脛骨型表皮水疱症の遊離植皮術による治療経験
Treatment with Free Graft for Pretibial Epidermolysis Bullosa
小迫 雅敏
1
,
新見 直正
1
,
森 保
1
,
西山 成寿
1
,
森田 栄伸
1
,
山田 悟
1
,
山本 昇壮
1
Masatoshi KOSAKO
1
,
Naomasa NIIMI
1
,
Tamotsu MORI
1
,
Naruhisa NISHIYAMA
1
,
Eishin MORITA
1
,
Satoru YAMADA
1
,
Shoso YAMAMOTO
1
1広島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hiroshima University, School of Medicine
キーワード:
表皮水疱症
,
栄養障害型表皮水疱症
,
前脛骨型表皮水疱症
,
遊離植皮術
Keyword:
表皮水疱症
,
栄養障害型表皮水疱症
,
前脛骨型表皮水疱症
,
遊離植皮術
pp.921-924
発行日 1993年9月1日
Published Date 1993/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901013
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17歳,男性.生下時および幼少時にとくに異常はみられなかったが,10歳頃から脛骨前面に米粒大から小豆大の小水疱が出現するようになった.水疱は瘢痕を残して治癒するが,再発を繰り返した.水疱は病理組織学的には表皮下水疱であった.水疱形成部位では電顕的にanchoring fibrilsはほとんど認められなかった.前脛骨型表皮水疱症と診断し種々の保存的治療を行ったが十分な効果が得られなかったため,病変部に遊離植皮術を施行した.採皮部は正常者と比べて上皮化の遅延がみられた.植皮部の皮膚の生着は良好であった.植皮部に稗粒腫の形成はみられたが,整容的に満足すべき状態が得られた.前脛骨型表皮水疱症において遊離植皮術は有用な治療法の一つになりうると考えられた.
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