Japanese
English
特集 血管炎・血行障害・紫斑病
網状皮斑が診断の契機となった本態性血小板血症
Essential Thrombocythemia Associated with Livedo Reticularis
浦野 聖子
1
,
増田 百合香
1
,
坂本 奈美
2
,
五十嵐 晴巳
3
Shoko URANO
1
,
Yurika MASUDA
1
,
Nami SAKAMOTO
2
,
Harumi IGARASHI
3
1JA静岡厚生連遠州病院,皮膚科(主任:浦野聖子副院長)
2浜松医科大学,第3内科(主任:前川裕一郎教授)
3いがらし皮ふ科,浜松市
キーワード:
本態性血小板血症
,
後天性フォンヴィルブランド症候群
,
網状皮斑
,
JAK2 V617F変異
,
ヒドロキシカルバミド
Keyword:
本態性血小板血症
,
後天性フォンヴィルブランド症候群
,
網状皮斑
,
JAK2 V617F変異
,
ヒドロキシカルバミド
pp.1156-1160
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002082
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
79歳,女性。2カ月前から左足に疼痛を伴う皮疹が出現した。初診時に左足の足底および足趾に圧痛および浸潤を伴う紫紅色斑が多発していた。病理組織学的に,真皮の動脈に血栓形成や血管壁の肥厚および内腔の狭小化を認めた。血液検査にて,白血球,赤血球,血小板の増多を認め,JAK2 V617F変異およびフォンヴィルブランド因子活性の低下が検出され,本態性血小板血症および後天性フォンヴィルブランド症候群と診断された。ヒドロキシカルバミドとアスピリンの内服治療を行った。足部に網状皮斑をきたす疾患として,まれではあるが本態性血小板血症も鑑別にあげる必要がある。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.