Japanese
English
症例報告
多発性骨髄\腫に伴った全身性アミロイドーシスの1例
A case of systemic amyloidosis associated with multiple myeloma
上田 周
1
,
有川 順子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
,
鮫島 勇一
2
,
溝口 秀昭
2
Shu UEDA
1
,
Junko ARIKAWA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Yuichi SAMEJIMA
2
,
Hideaki MIZOGUCHI
2
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学血液内科
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
2Department of Hematology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
全身性アミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
AL蛋白λ鎖
,
強皮症様皮膚硬化
Keyword:
全身性アミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
AL蛋白λ鎖
,
強皮症様皮膚硬化
pp.1076-1078
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903422
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66歳,男性.2年前より眼囲に小結節と繰り返し出現する紫斑がみられ,その後全身の皮膚硬化,嚥下障害と開口障害を生じた.初診時,巨大舌と頭部,顔面の結節と眼囲の黄褐色小結節がみられ,頸部には光沢を伴う淡黄褐色の小結節が多発集簇し,躯幹,四肢に強皮症様皮膚硬化を認め,一部では板状硬結を触れた.臨床症状より全身性アミロイドーシスを考え,上眼瞼,頸部の小結節と大腿部の硬結より皮膚生検を行った.病理組織学的に,真皮に島状ないしびまん性にダイロン染色で赤染し,免疫組織学的にamyloid of light chain of immunoglobulin(AL)蛋白λ鎖で陽性の無構造物質の沈着を認め,確定診断に至った,また,血清中および尿中Bence Jones蛋白陽性,尿中β2ミクログロブリン増加を認め,骨髄穿刺にて多発性骨髄腫と診断した.インターフェロンを含む多剤併用療法を施行するも軽快なく,肺炎を併発し死亡した.
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