Japanese
English
症例報告
高圧酸素治療を施行した難治性下腿潰瘍の1例
A case of chronic leg ulcer treated with hyperbaric oxygen therapy
松村 由美
1
,
水野 可魚
2
,
太田 敬治
3
,
岡本 祐之
2
,
今村 貞夫
4
Yumi MATSUMURA
1
,
Kana MIZUNO
2
,
Keiji OHTA
3
,
Hiroyuki OKAMOTO
2
,
Sadao IMARURA
4
1京都大学大学院医学研究科皮膚病態学
2関西医科大学皮膚科学教室
3おおた皮ふ科
4松江市民病院
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Kyoto University
2Department of Dermatology, Kansai Medical University
3Ohta Dermatological Clinic
4Matsue Municipal Hospital
キーワード:
皮膚型結節性多発動脈炎
,
下腿潰瘍
,
高圧酸素治療
Keyword:
皮膚型結節性多発動脈炎
,
下腿潰瘍
,
高圧酸素治療
pp.917-919
発行日 2000年10月1日
Published Date 2000/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903381
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経過中に難治性の下腿潰瘍を呈し,補助療法として高圧酸素療法を施行した皮膚型結節性多発動脈炎の1例を報告した.症例は69歳の女性で,潰瘍性大腸炎および糖尿病の加療を受けている.初診の約2週間前より下腿に圧痛を伴う紅斑,紫斑が出現した.病理組織学的に,真皮下層から皮下脂肪組織さらに筋層にかけての壊死性血管炎を呈し,皮膚以外の血管病変は認められなかったため,皮膚型結節性多発動脈炎と診断した.経過中に難治性の下腿潰瘍が生じたが,補助療法として高圧酸素治療を行い治癒に至った.血管炎のような虚血性病変に伴う難治性皮膚潰瘍に対して,高圧酸素治療は試みる価値のある補助療法と考えた.
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