Japanese
English
臨床統計
当科の難治性下腿潰瘍—症例の分類および予後を中心に
Statistical Study of Persistent Leg Ulcer on Our Clinic: Its Classification and Prognosis in Particular
佐藤 典子
1
,
真家 興隆
1
,
高橋 伸也
1
Noriko SATO
1
,
Okitaka MAIE
1
,
Shin-ya TAKAHASHI
1
1秋田大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Akita University School of Medicine
キーワード:
下腿潰瘍
,
鬱滞性皮膚炎
,
静脈性潰瘍
,
皮膚血管炎
Keyword:
下腿潰瘍
,
鬱滞性皮膚炎
,
静脈性潰瘍
,
皮膚血管炎
pp.477-480
発行日 1991年6月1日
Published Date 1991/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900384
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当科開設以来17年間の難治性下腿潰瘍例49例を検討した.内訳は静脈性14例,糖尿病性(DM)13例,皮膚血管炎12例(リベド血管炎8例,アレルギー性血管炎2例,皮膚結節性動脈周囲炎2例),閉塞性動脈硬化症(ASO)4例,Buerger病3例,膠原病3例であった.静脈性は男性にやや多く平均発症年齢は47歳で最も若かった.DM,ASO,Buerger病は男性に圧倒的に多く,皮膚血管炎,膠原病は女性に多かった.部位は静脈性は左下腿前面〜内側に好発し,皮膚血管炎は両側性で下腿前面〜足趾背側に好発し多発性であった.これに対しDM,ASO,Buerger病では左右差はなく,足趾に好発しており,単発:多発は2:3であった.静脈性および血管炎は保存的療法で73%は一旦上皮化したがその63%で潰瘍が再発し,植皮した4例中2例で再発した.DM,ASO,Buerger病は保存療法で上皮化した例は30%で下腿切断術が必要となった例が3例あった.
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