Japanese
English
症例報告
ラノリンによる接触皮膚炎を伴った難治性下腿潰瘍の1例
A case of chronic leg ulcer with contact dermatitis due to lanolin
鶴見 純也
1
,
小林 万利子
1
,
鈴木 弘美
1
,
川村 由美
1
,
濱崎 洋一郎
1
,
籏持 淳
1
,
山﨑 雙次
1
Junya TSURUMI
1
,
Mariko KOBAYASHI
1
,
Hiromi SUZUKI
1
,
Yumi KAWAMURA
1
,
Youichiro HAMASAKI
1
,
Atsushi HATAMOCHI
1
,
Soji YAMAZAKI
1
1獨協医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Dokkyo University School of Medicine
キーワード:
ラノリン
,
キュティセリン(R)
,
接触皮膚炎
,
下腿潰瘍
Keyword:
ラノリン
,
キュティセリン(R)
,
接触皮膚炎
,
下腿潰瘍
pp.914-916
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101026
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41歳,男性.出生時より左下肢に動静脈奇形によると思われるチアノーゼがあり,6歳時に交感神経切断術を受けた.2000年,左下腿に皮膚潰瘍が出現した.当院外科にて左総腸骨静脈閉塞症,下大静脈閉塞症と診断され,大伏在静脈バイパス術を施行し,皮膚潰瘍は治癒した.しかし,2年前より左下腿に難治性の下腿潰瘍が再発したため当科入院となった.PGE1製剤の点滴,保存的治療を行うも潰瘍は拡大した.パッチテストで貼布薬キュティセリン(R),アズノール軟膏(R)が陽性を示し,それらの共通成分である精製ラノリンも陽性であった.精製ラノリンを含有する他の外用薬とイソジン(R)もパッチテスト陽性を示した.外用薬の変更,分層植皮術を行い潰瘍は治癒した.
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