Japanese
English
特集 血管炎・血行障害・紫斑病
難治性下腿潰瘍から診断に至った抗リン脂質抗体症候群の1例
Antiphospholipid Syndrome Diagnosed from Refractory Leg Ulcer
松井 健一郎
1
,
伊藤 満
1
,
周 円
1
,
松山 かなこ
1
,
北田 善彦
2
,
清島 真理子
1
Kenichiro MATSUI
1
,
Mitsuru ITO
1
,
En SHU
1
,
Kanako MATSUYAMA
1
,
Yoshihiko KITADA
2
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
2同,総合内科
キーワード:
下腿潰瘍
,
抗リン脂質抗体症候群
,
ワルファリン
,
PT-INR
,
抗ホスファチジルセリン依存性抗プロトロンビン抗体
Keyword:
下腿潰瘍
,
抗リン脂質抗体症候群
,
ワルファリン
,
PT-INR
,
抗ホスファチジルセリン依存性抗プロトロンビン抗体
pp.1161-1165
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002083
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
50歳,男性。6カ月前より両下腿に不整形潰瘍を繰り返す。右下腿前面に40×35mm大の潰瘍がみられた。ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン抗体,抗β2GPI抗体,抗ホスファチジルセリン依存性抗プロトロンビン抗体は陽性であった。病理で真皮,皮下の静脈内血栓,下肢超音波検査で両下肢静脈の血栓,下肢造影CTで左腓骨動脈,前脛骨動脈の狭小化がみられ,抗リン脂質抗体症候群(APS)と診断した。抗血小板薬にワルファリンを追加したところ著効を示した。抗リン脂質抗体スコアが高値で血栓症高リスク群と考えられる。難治性潰瘍ではAPSの可能性を考える必要があり,APSと診断した場合にはワルファリンが有効であると考えられた。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.