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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000
1 最近話題の皮膚疾患
全身性形質細胞増多症とHHV−8
Systemic plasmacytosis and HHV-8 (human herpesvirus 8)
岡田 裕之
1
,
加納 塁
1
,
渡辺 晋一
1
Hiroyuki OKADA
1
,
Rui KANO
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
全身性形質細胞増多症
,
HHV−8
,
PCR
Keyword:
全身性形質細胞増多症
,
HHV−8
,
PCR
pp.21-24
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903196
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ヒトヘルペスウイルス8型(human herpesvirus 8,以下HHV−8)はIL−6をはじめIL−8レセプターなど各種サイトカインやケモカインの遺伝子ホモログをコードしていることから,Kaposi肉腫をはじめprimary effusion lymphoma(PEL)やCastleman病の発生に深く関与していると考えられている.われわれはCastleman病の類縁疾患とされる全身性形質細胞増多症(systemic plasmacytosis,以下SP)においてもHHV−8がその発生に関与しているかを明らかにする目的で,当科で経験したSPの4症例について組織内のHHV−8遺伝子の有無をPCR法を用いて検索した.結果は全例でHHV−8遺伝子は検出されなかった.AIDS患者にSPの報告例がないことや日本人以外での報告がきわめて少ないことなども合わせるとSPの発症にHHV−8が関与している可能性は低いと考えられた.
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