Japanese
English
増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015
2.皮膚疾患の病態
IgG4関連疾患の皮膚症状
IgG4 related skin disease
武岡 伸太郎
1
,
多田 弥生
1
,
渡辺 晋一
1
Shintaro TAKEOKA
1
,
Yayoi TADA
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
IgG4
,
形質細胞
,
全身性形質細胞増多症
Keyword:
IgG4
,
形質細胞
,
全身性形質細胞増多症
pp.53-57
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204401
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summary
IgG4関連疾患は高IgG4血症と罹患臓器へのIgG4陽性形質細胞の浸潤を特徴とする全身性の疾患である.IgG4関連疾患に伴う皮膚症状は組織でIgG4陽性形質細胞浸潤を高度に認める以外に特徴が少なく診断が難しい.われわれは全身性形質細胞増多症と形質細胞浸潤の目立つ皮膚の慢性炎症組織像におけるIgG4陽性形質細胞の浸潤の程度を検討した.その浸潤の程度がIgG4関連疾患包括診断基準を満たしたのは全身性形質細胞増多症4例中1例のみで関連は低いと考えた.また,IgG4陽性形質細胞は形質細胞浸潤の目立つ疾患において高率に認めることがあるため,IgG4関連疾患の皮膚症状であるかどうかについては,皮疹でのIgG4陽性形質細胞の浸潤が高度でも,他臓器病変の合併や免疫学的特徴などとあわせて慎重に診断する必要があると思われた.
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