Japanese
English
症例報告
肺に浸潤を認めた全身性形質細胞増多症
A case of systemic plasmacytosis complicated with lung invasion
本橋 尚子
1
,
湊原 一哉
1
,
音山 和宣
1
,
佐藤 貴浩
1
,
横関 博雄
1
,
西岡 清
1
Naoko MOTOHASHI
1
,
Kazuya MINATOHARA
1
,
Kazunobu OTOYAMA
1
,
Takahiro SATOH
1
,
Hiroo YOKOZEKI
1
,
Kiyoshi NISHIOKA
1
1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical and Dental University, School of Medicine
キーワード:
形質細胞増多症
,
リンパ球性間質性肺炎
,
多中心型Castleman病
,
多クローン性高免疫グリブリン血症
Keyword:
形質細胞増多症
,
リンパ球性間質性肺炎
,
多中心型Castleman病
,
多クローン性高免疫グリブリン血症
pp.141-144
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903472
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35歳,男性.1989年に体幹に小豆大の暗紫褐色類円形結節が出現した.病理学的には真皮上層および付属器周囲の形質細胞を主体とする細胞浸潤.表在リンパ節腫脹,高γグロブリン血症,脾腫より全身性形質細胞増多症と診断した.10年間皮膚病変に対する治療のみで経過観察していたが,1998年に肺野の浸潤影の増強を認め,経気管支肺生検にて形質細胞の浸潤,リンパ濾胞の形成がみられ,リンパ球性間質性肺炎と診断された.全身性形質細胞増多症,および同一疾患と考えられる多中心型Castleman病,idiopathic plasmacytic lymphadenopathy with polyclonal hypergammaglobulinemiaは良性に慢性経過することが多いとされているが,リンパ球性間質性肺炎は進行性であるため合併の有無およびその程度につき注意深い観察が必要と考えられた.
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