Japanese
English
症例報告
両上肢と陰部に生じた硬化性萎縮性苔癬の1例
A case of lichen sclerosus et atrophicus which occurs on the arms and genital region
長坂 武
1
,
畑 康樹
1
,
谷川 瑛子
1
,
清水 宏
1
Takeshi NAGASAKA
1
,
Yasuki HATA
1
,
Akiko TANIKAWA
1
,
Hiroshi SHIMIZU
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
陰部外病変
,
テストステロン含有軟膏
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
陰部外病変
,
テストステロン含有軟膏
pp.410-412
発行日 1999年5月1日
Published Date 1999/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902897
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62歳,女性.両上肢の白色丘疹性皮疹ならびに白色局面を主訴に受診.組織学的に典型的な硬化性萎縮性苔癬(LSA)の像を呈した.全身の皮膚を診察したところ,陰部にも典型的なLSAが見いだされた.陰部ならびに陰部外LSAの合併の報告は欧米と比べ本邦では少なく,本邦の陰部外LSAでは陰部皮疹の合併が見逃されている可能性が示唆された.陰部LSAは扁平上皮癌の素地ともなりうることから,陰部外LSAを診た場合,たとえ患者が自覚していなくとも積極的に陰部の診察を行うことの重要性が示唆された.また自験例ではテストステロン含有軟膏にて加療し,瘙痒は軽快しており,同薬剤の有効性が示唆された.
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