Japanese
English
症例報告
腰部に生じた硬化性萎縮性苔癬の1例
A case of lichen sclerosus et atrophicus on the waist
渡邉 裕介
1
,
川邉 瑠璃子
1
,
鈴木 大介
1,2
Yusuke WATANABE
1
,
Ruriko KAWANABE
1
,
Daisuke SUZUKI
1,2
1独立行政法人地域医療機能推進機構東京新宿メディカルセンター皮膚科
2公立昭和病院皮膚科
1Division of Dermatology, JCHO Tokyo Shinjuku Medical Center, Tokyo, Japan
2Division of Dermatology, Showa General Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
外陰部外病変
,
超音波エラストグラフィ
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
外陰部外病変
,
超音波エラストグラフィ
pp.1075-1079
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206535
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要約 46歳,女性.初診3年前に左腰部に瘙痒を伴う白色局面を自覚した.病変は徐々に拡大し,初診時には下床に硬結を触れる9×4cmの白色萎縮性局面を呈した.病理組織学的に過角化や表皮の萎縮,表皮直下の透明帯,真皮中層以下の膠原線維膨化を認め,硬化性萎縮性苔癬と診断した.ステロイド外用で加療したところ,治療開始6か月後には硬結が軟化し,病変部に色素の再生を認めた.硬化性萎縮性苔癬の外陰部外病変は外陰部病変に比べてステロイド外用への反応が悪いとされるが,自験例ではステロイド外用が奏効した.また,治療前後の病変を,組織の硬度を色のパターンで表示する超音波エラストグラフィで評価したところ,治療前は周囲の正常部と比べ硬度が高いことを示す青色調の箇所が目立ったが,治療後は正常部と同様の色調となっており,画像的にも病変の改善を確認できた.硬化性萎縮性苔癬の治療効果判定に超音波エラストグラフィは有用であると考えた.
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