Japanese
English
症例報告
タクロリムス軟膏が著効した男性外陰部に生じた硬化性萎縮性苔癬の1例
A case of lichen sclerosus et atrophicus on anogenital successfully treated with tacrolimus ointment
福田 ちひろ
1
,
山本 真里
1
,
永田 茂樹
1
Chihiro FUKUDA
1
,
Mari YAMAMOTO
1
,
Shigeki NAGATA
1
1公立昭和病院皮膚科
1Department of Dermatology,Showa General Hospital,Kodaira,Japan
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
タクロリムス軟膏
,
男性
,
外陰部
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
タクロリムス軟膏
,
男性
,
外陰部
pp.807-810
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101766
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要約 65歳,男性.初診の約1年前に冠状溝に紅斑が出現し,徐々に拡大しびらんがみられた.当科受診時,亀頭部から包皮にかけて境界明瞭な白色調の萎縮性硬化局面が認められ,冠状溝に紅斑,びらんが存在し,毛細血管拡張がみられた.臨床および病理組織学的所見より硬化性萎縮性苔癬(LSA)と診断した.タクロリムス軟膏の外用治療を行ったところ,灼熱感などの皮膚刺激症状を伴うことなく萎縮局面は著明に改善した.男性のLSAに対し,タクロリムス軟膏での治療報告例は海外では数例みられるが,本邦での報告はなく,自験例が第1例目と考えられた.タクロリムス軟膏がLSAに対し有用な治療法の1つになりうると考えた.
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