Japanese
English
症例
若年女性の外陰部に生じた硬化性萎縮性苔癬の1例
Genital lichen sclerosus et atrophicus in a premenopausal woman
朱 瀛瑤
1
,
鈴木 千尋
1
,
早川 道太郎
1
,
安西 秀美
1
Yingyao ZHU
1
,
Chihiro SUZUKI
1
,
Michitaro HAYAKAWA
1
,
Hidemi ANZAI
1
1川崎市立井田病院,皮膚科(主任:安西秀美部長)
キーワード:
硬化性萎縮性苔癬
,
外陰部
,
若年女性
Keyword:
硬化性萎縮性苔癬
,
外陰部
,
若年女性
pp.659-662
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003911
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23歳,女性。初診1カ月前剃毛中に外陰部の白色変化を自覚した。瘙痒感や痛みなどの自覚症状はなかった。排尿障害もなかった。両側小陰唇の陰核から外尿道口にかけて左右対称性に境界明瞭な浸軟した白色局面を認めた。生検病理所見では過角化,表皮の萎縮,液状変性を認め,真皮浅層から中層は帯状にヒアリン化し,その下部に帯状の炎症細胞浸潤がみられ,硬化性萎縮性苔癬と診断した。本症の病因はいまだに不明だが,遺伝的要因,ホルモンの機能異常,自己免疫異常の合併,ヒトパピローマウイルスなど感染症の関与が示唆されている。自験例のような閉経前成人女性の外陰部症例はまれであり,癌の発生母地として慎重なフォローが必要と考えた。
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