Japanese
English
症例報告
フェニトイン療法の奏効した劣性栄養障害型表皮水疱症の1例
Recessive Dystrophic Epidermolysis Bullosa—A Case Effectively Treated with Oralphenitoin Therapy
池田 和人
1
,
坂本 ふみ子
1
,
早川 さゆり
1
,
松崎 照樹
1
,
伊藤 雅章
1
,
佐藤 良夫
1
Kazuto IKEDA
1
,
Fumiko SAKAMOTO
1
,
Sayuri HAYAKAWA
1
,
Teruki MATSUZAKI
1
,
Masaaki ITO
1
,
Yoshio SATO
1
1新潟大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
キーワード:
栄養障害型先天性表皮水疱症
,
先天性表皮水疱症
,
フェニトイン内服療法
Keyword:
栄養障害型先天性表皮水疱症
,
先天性表皮水疱症
,
フェニトイン内服療法
pp.231-235
発行日 1990年3月1日
Published Date 1990/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900046
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
フェニトイン内服療法を行った劣性栄養障害型先天性表皮水疱症の1例について報告した.症例は生後14日の男児で,生下時に下肢に限局性の潰瘍,四肢,体幹に水疱形成を認めた.臨床症状,組織学的および電顕的所見より,劣性栄養障害型先天性表皮水疱症と診断した.フェニトインの経口投与を開始し徐々に増量したところ,水疱の新生は漸減し,臨床症状の改善が認められたが,その投与の中止により水疱は新生し,再投与により軽快した.以上よりフェニトインは臨床的に有効と考えられた.ただし,投与期間中フェニトインの血中濃度の有意な上昇は認められなかった.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.