Japanese
English
今月の症例
表皮細胞間にIgGとIgAの沈着をみた紅斑性天疱瘡の1例
Pemphigus Erythematosus with Intercellular IgG and IgA Deposits
小川 朗子
1
,
轟 葉子
1
,
丸山 道代
1
,
高田 和美
1
,
小方 冬樹
1
,
生野 重明
1
,
戸田 淨
1
,
橋本 隆
2
,
西川 武二
2
Akiko OGAWA
1
,
Yoko TODOROKI
1
,
Michiyo MARUYAMA
1
,
Kazumi TAKADA
1
,
Fuyuki OGATA
1
,
Shigeaki SHONO
1
,
Kiyoshi TODA
1
,
Takashi HASHIMOTO
2
,
Takeji NISHIKAWA
2
1東京逓信病院皮膚科
2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Tokyo Teishin Hospital
2Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
紅斑性天疱瘡
,
IgA抗表皮細胞間抗体
,
IgG抗表皮細胞間抗体
Keyword:
紅斑性天疱瘡
,
IgA抗表皮細胞間抗体
,
IgG抗表皮細胞間抗体
pp.1055-1058
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901041
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38歳,男性.2カ月前より顔面,前胸部,背部に小豆大から小指頭大の紅斑,水疱,びらん出現.病理組織は角層下に水疱,その中に好中球とacantholytic cellが認められ,蛍光抗体直接法では表皮細胞間にIgG, C3のみでなくIgAが沈着.間接法ではIgG抗表皮細胞間抗体80倍,抗表皮細胞核抗体160倍,IgA抗表皮細胞間抗体は陰性であった.表皮細胞間にIgG, IgAの沈着が共に陽性である症例は,他に1例報告されているのみである.過去の報告を検討して,表皮細胞間にIgAのみが沈着する水疱症は天疱瘡とは別の独立疾患として扱うほうが良いのではないかと考えた.
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