Japanese
English
症例報告
緩下剤漢方薬(ハーブ)アローゼンによる薬疹の1例
A Case of Alosen-induced Drug Eruption
島井 信子
1
,
中山 秀夫
1
,
笠原 延子
1
Nobuko SHIMAI
1
,
Hideo NAKAYAMA
1
,
Nobuko KASAHARA
1
1東京都済生会中央病院皮膚科
1Department of Dermatology, Saiseikai Central Hospital
キーワード:
アローゼン
,
オノニス根
,
薬疹
Keyword:
アローゼン
,
オノニス根
,
薬疹
pp.1061-1064
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901042
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緩下剤漢方薬(ハーブ)アローゼンによる薬疹を経験したので報告する.症例は58歳男性で,4カ月来続いた瘙痒の著明な指掌,手掌,足蹠,腰部の斑状紅斑,丘疹,鱗屑を主訴として来院した.3年前に冠動脈バイパス手術を施行しており,初診当時7種の内科薬剤を内服していた.心疾患コントロールに不可欠な3種のみを残し,他は中止させたところ,皮疹は治癒した.20%ワセリンベースでのパッチテストでは,アローゼン±(軽度の紅斑)であり,全治退院後アローゼン1包の内服により皮疹は再燃をみた.アローゼン含有成分別内服試験を施行したところ,オノニス根乾燥エキス0.5mg内服後3〜4時間で,初診時と同様の皮疹を生じた.他の成分での内服試験はすべて陰性であった.以上の結果からアローゼン成分中のオノニス根による薬疹と判断した.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.