Japanese
English
症例報告
紅斑性天疱瘡を合併した全身性強皮症の2例
Two cases of systemic sclerosis with pemphigus erythematosus
新見 佳保里
1
,
長谷川 道子
1
,
曽我部 陽子
1
,
永井 弥生
1
,
石川 治
1
Kahori SHINMI
1
,
Michiko HASEGAWA
1
,
Yoko SOGABE
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学
1Department of Dermatology,Gunma University Graduate School of Medicine,Maebashi,Japan
キーワード:
全身性強皮症
,
紅斑性天疱瘡
,
薬剤誘発性天疱瘡
,
D-ペニシラミン
Keyword:
全身性強皮症
,
紅斑性天疱瘡
,
薬剤誘発性天疱瘡
,
D-ペニシラミン
pp.295-298
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102549
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要約 症例1:67歳,女性.1991年,全身性強皮症limited typeと診断され,1999年よりプレドニゾロン(PSL)4mg/日内服を継続していた.2001年より紅斑,水疱が軀幹,四肢に出現した.症例2:55歳,女性.2005年,全身性強皮症limited typeと診断された.2007年1月頃より軀幹に紅斑,水疱が出現した.2例とも抗デスモグレイン(Dsg)1抗体陽性,抗Dsg3抗体陰性であり,組織学的所見,蛍光抗体所見,免疫組織化学所見とあわせて,紅斑性天疱瘡の合併と診断した.症例1はPSL40mg/日を投与し,症例2はD-ペニシラミンによる薬剤誘発性天疱瘡を疑い,内服を中止し,PSL60mg/日に増量し,軽快した.強皮症と天疱瘡合併例では薬剤の関与が問題となることが多い.しかし,薬剤中止後も難治な場合には,個々の症例に応じた治療の選択が求められる.
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