Japanese
English
症例報告
内臓悪性腫瘍に伴って発症した環状紅斑の2例
Two Cases of Annular Erythema with Internal Malignancy
和泉 達也
1,2
,
八木 宏明
1
,
海老原 全
1
,
杉浦 丹
1
Tatsuya IZUMI
1,2
,
Hiroaki YAGI
1
,
Tamotsu EBIHARA
1
,
Makoto SUGIURA
1
1清水市立病院皮膚科
2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Shimizu City Hospital
キーワード:
環状紅斑
,
内臓悪性腫瘍
,
皮膚転移癌
Keyword:
環状紅斑
,
内臓悪性腫瘍
,
皮膚転移癌
pp.1125-1128
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900779
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内臓悪性腫瘍に伴い発症した環状紅斑の2例を報告する.1例目は,74歳の女性で全身に滲出傾向の強い環状紅斑を生じたため当科受診.肝細胞癌を合併しており,病巣摘出にて皮疹の消失をみたため,この症例を内臓悪性腫瘍に伴い反応性に生じた環状紅斑と診断.2例目は,約4年前にボールマン2c型胃癌にて胃亜全摘術を受けた既往のある51歳の女性で,頸部と腹部に浸潤の強い環状紅斑を認めた.皮膚生検にて病変部に印環細胞を含む腫瘍細胞の増殖を認めたため環状紅斑型の皮膚転移癌と診断した.これらの2症例および過去の文献から内臓悪性腫瘍に伴う環状紅斑および皮膚症状の発生機序につき考察を加えた.
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