Japanese
English
原著
内臓悪性腫瘍に伴った手足の角化性病変の5例
Five cases of keratoderma of hands and feet associated with internal malignancy
結城 大介
1
,
藤川 大基
1
,
高塚 純子
1
,
竹之内 辰也
1
Daisuke YUKI
1
,
Hiroki FUJIKAWA
1
,
Sumiko TAKATSUKA
1
,
Tatsuya TAKENOUCHI
1
1新潟県立がんセンター新潟病院皮膚科
1Division of Dermatology, Niigata Cancer Center Hospital, Niigata, Japan
キーワード:
Bazex症候群
,
角化症
,
デルマドローム
,
内臓悪性腫瘍
Keyword:
Bazex症候群
,
角化症
,
デルマドローム
,
内臓悪性腫瘍
pp.1020-1026
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204938
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要約 当科で1997〜2012年の間に,内臓悪性腫瘍の発症およびその増悪時に前後して生じた手足の角化性病変を5例経験した.症例は55〜77歳,男性3例,女性2例で,原病の内訳は食道癌2例,肺癌1例,肝癌1例,原発不明癌1例であった.いずれも両手両足に優位の角化,落屑が主症状で,原病の治療経過に伴って皮疹の消長がみられた.原病の診断に先行して皮疹を生じたのは4例で,そのうち2例は皮膚科を初診し,内臓悪性腫瘍を発見する契機となった.5例のうち皮疹の分布や形状からBazex症候群に該当するものは1例のみであったが,たとえ非典型な所見であっても,難治性の手足の角化性病変を見た際には内臓悪性腫瘍が存在する可能性も考慮すべきと思われた.
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