Japanese
English
症例報告
広範囲に皮疹を認めたリンパ管腫の1例
A Case of Extensive Lymphangioma
和泉 達也
1
,
八木 宏明
1
,
海老原 全
1
,
杉浦 丹
1
,
西村 玄
2
Tatsuya IZUMI
1
,
Hiroaki YAGI
1
,
Tamotsu EBIHARA
1
,
Makoto SUGIURA
1
,
Gen NISHIMURA
2
1清水市立病院皮膚科
2清水市立病院放射線科
1Department of Dermatology, Shimizu City Hospital
2Department of Radiology, Shimizu City Hospital
キーワード:
リンパ管腫
,
リンパ管造影
Keyword:
リンパ管腫
,
リンパ管造影
pp.985-988
発行日 1991年11月1日
Published Date 1991/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900487
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27歳,男の広範囲に皮疹を認めたリンパ管腫の1例を報告した.出生時より,右上肢,背部の一部に皮下腫瘤を認めた.8歳時より皮下腫瘤に一致して皮疹が出現,漸次拡大してきた.現在躯幹,四肢にいわゆる「蛙の卵」様皮疹を認める.臨床,病理組織学的所見よりリンパ管腫と診断した.自験例はRookの分類のlymphangiomacircumscriptum, Flanaganの分類においてはsuperficial lymphangioma circum—scriptumとdeep lymphangioma cavernosumの合併に相当すると考えられた.また,表面の水疱部より造影剤を注入してリンパ管造影を行い,表面の水疱部とともに皮下の腫瘤部まで描出し得た.一次病変はおそらく母斑性に生じた皮下の腫瘤であり,皮膚表面の水疱は皮下のリンパ管腫より二次性に生じたものであると考えた.また,この造影法は,同疾患の診断上有用であると考えた.
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