Japanese
English
症例報告
食道粘膜病変を伴った悪性黒色表皮腫の1例
A case of malignant acanthosis nigricans with esophageal mucosal involvement
和泉 達也
1,3
,
八木 宏明
1
,
海老原 全
1
,
杉浦 丹
1
,
丸尾 啓敏
2
,
小坂 昭夫
2
Tatsuya IZUMI
1,3
,
Hiroaki YAGI
1
,
Tamotsu EBIHARA
1
,
Makoto SUGIURA
1
,
Hirotoshi MARUO
2
,
Akio KOSAKA
2
1清水市立病院皮膚科
2清水市立病院外科
3慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Shimizu City Hospital
2Department of Surgery, Shimizu City Hospital
キーワード:
悪性黒色表皮腫
,
食道造影
,
食道内視鏡
,
エトレチネート
Keyword:
悪性黒色表皮腫
,
食道造影
,
食道内視鏡
,
エトレチネート
pp.525-528
発行日 1994年5月1日
Published Date 1994/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901236
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著明な食道粘膜病変を伴った悪性黒色表皮腫の1例を経験したので報告する.症例は66歳,男.初診1年前,進行胃癌にて当院外科において胃亜全摘術を施行された.初診時,全身の色素沈着と顔面,手背,腋窩,鼠径部などに色素沈着や疣状皮疹を伴う皮野の著明な粗糙な局面,口腔粘膜に乳頭状増殖を認めた.これらの皮疹は胃癌のリンパ節転移の進行とともに増悪傾向を示し,特に口腔粘膜疹において顕著であった.また,手背,腋窩の皮膚生検の結果,組織学的に角質増生,乳頭腫症,基底層の色素沈着を認めた.さらに,X線造影,内視鏡検査にて食道粘膜にびまん性に乳頭状増殖性病変がみられた.治療にエトレチネート内服を試み,投与後2カ月目より皮疹の若干の軽快をみた.
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