Japanese
English
症例報告
Transitory Menstrual Erythemaの1例
A Case of Transitory Menstrual Erythema
馬場 直子
1
,
相原 道子
1
,
中嶋 弘
1
Naoko BABA
1
,
Michiko AIHARA
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
transitory menstrual erythema
,
月経疹
,
autoimmune progesterone dermatitis
Keyword:
transitory menstrual erythema
,
月経疹
,
autoimmune progesterone dermatitis
pp.1129-1132
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900780
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29歳,女.初潮12歳,月経不順,平均32日型.2年前より,毎回月経開始2週間位前になると,顔面に熱感と瘙痒を伴う浮腫性紅斑が出現し,月経開始とともに消退することを繰り返す症例を報告した.一般検査,内分泌学的検査で異常を認めず,即時型および遅延型プロゲステロン皮内反応はともに陰性であった.病理組織像は,表皮内の軽度細胞浸潤と,真皮上層の浮腫,血管周囲性のリンパ球を主体とする細胞浸潤であった.免疫組織染色にて,浸潤細胞の主体はLeu 3a,4 B4陽性のhelperinducer T細胞であった.従来から月経疹と呼ばれてきたうちのtransitory menstrualerythemaと診断し,最近報告されているautoimmune progesteron dermatitisを含め,月経と関連して増悪する疾患を検討し,自験例の発症機序について考察した.
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