Japanese
English
症例報告
皮下硬結を伴った皮膚筋炎の1例
A Case of Dermatomyositis with Subcutaneous Induration
河原 由恵
1
,
星野 佳子
1
,
仲 弥
1
,
原田 敬之
1
,
西川 武二
1
Yoshie KAWAHARA
1
,
Yoshiko HOSHINO
1
,
Wataru NAKA
1
,
Takashi HARADA
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
皮膚筋炎
,
脂肪織炎
,
ステロイド後脂肪織炎
,
膜嚢胞性構造
Keyword:
皮膚筋炎
,
脂肪織炎
,
ステロイド後脂肪織炎
,
膜嚢胞性構造
pp.901-905
発行日 1992年10月1日
Published Date 1992/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900736
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皮下硬結を伴った,43歳,女性の皮膚筋炎の1例を報告した.重篤な筋症状に対して発症時より大量かつ長期のステロイド投与を受け,その減量後に皮下硬結が生じてきた経過から,ステロイド後脂肪織炎も疑われたが,病理組織所見および皮下硬結部に潰瘍形成をみたことより,皮膚筋炎に伴う脂肪織炎と考えた.生検組織中には,局所の虚血状態や酸性ムコ多糖の沈着がその成因に関与していると考えられている膜嚢胞性構造も認められた.また,皮下硬結に一致して潰瘍化を伴うリベドー様紅斑も認められたが,これらの皮膚症状には,微小血管の変化が関連しているものと推察された.
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