Japanese
English
原著
皮膚筋炎患者28例の臨床的検討—特に皮膚症状について
Clinical study of 28 patients with dermatomyositis:mainly on skin symptoms
石橋 睦子
1
,
石黒 直子
1
,
伏見 英子
1
,
瀬川 聡子
1
,
川島 眞
1
,
肥田野 信
1
Mutsumi ISHIBASHI
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Hideko FUSHIMI
1
,
Satoko SEGAWA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Akira HIDANO
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
皮膚筋炎
,
皮膚症状
,
Gottron徴候
,
間質性肺炎
,
脂肪織炎
Keyword:
皮膚筋炎
,
皮膚症状
,
Gottron徴候
,
間質性肺炎
,
脂肪織炎
pp.206-211
発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903489
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1979年から1998年までに当科で経験した皮膚筋炎患者28例について臨床的に検討を加えた.平均発症年齢は42歳で,27例(96.4%)が発症時に皮膚症状を認め,なかでも顔面の紅斑が多く,次いでGottron徴候,ヘリオトロープ疹が高率に認められた.28例中経過不詳の1例を除く27例(経過観察期間:初診後17日から19年)において,2例は臨床上も検査上も明らかな筋炎所見を認めなかったが,残りの25例での筋症状の出現時期は,発症後3か月以内が10例(40%),3〜12か月が11例(44%)と1年以内が多数を占めたが,1年以上も3例(12%)みられた(不詳1例).28例中15例(53.6%)で間質性肺炎,1例(3.6%)で悪性腫瘍の合併を認めた.急性間質性肺炎を認めた4例中1例は,組織学的に膜嚢胞性病変を伴う脂肪織炎からなる皮下硬結のみを初発症状としたが,7か月時に合併した間質性肺炎が急速に進行し死亡に至った.
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