Japanese
English
症例報告
特異な皮疹を呈した皮膚筋炎の2例
Two Cases of Dermatomyositis with Unusual Eruption
石河 亜紀子
1
,
栗原 誠一
2
Akiko ISHIKOH
1
,
Seiichi KURIHARA
2
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
2湘南皮膚科
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
2Shounan Hifuka Clinic
キーワード:
皮膚筋炎
,
水疱
,
脂肪織炎
,
膜嚢胞性病変
Keyword:
皮膚筋炎
,
水疱
,
脂肪織炎
,
膜嚢胞性病変
pp.307-311
発行日 1991年4月1日
Published Date 1991/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900318
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症例1:60歳,男.肺癌を合併した皮膚筋炎.四肢の瘙痒性紅斑上に急速かつ広範に小水疱の形成が認められた.組織学的に基底層の液状変性,真皮上層の著明な浮腫,一部で表皮下水疱の形成がみられた.ステロイド剤が著効したが肺癌の術後,肺炎にて死亡した.症例2:76歳,女.2年前より皮膚筋炎にて加療中.約3年前より右下腹部に瘢痕様病変あり.皮下に石灰沈着を思わせる大きさ12×5cmの板状硬結を認めた.組織学的に皮下脂肪織に脂肪肉芽腫の像がみられ,脂肪細胞は崩壊して大小のoil cystsを形成し,嚢胞内には萎んだ唐草模様状の膜構造が出現しており,これはNasuのいう膜嚢胞性変化と思われた.
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