Japanese
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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1990
I 最近話題の疾患とその病態
Recklinghausen病の病型と遺伝子
Clinical types and gene of neurofibromatosis
新村 眞人
1
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Jikei University School of Medicine
キーワード:
Recklinghausen病
,
神経線維腫症
,
DNA多型性
,
遺伝子
Keyword:
Recklinghausen病
,
神経線維腫症
,
DNA多型性
,
遺伝子
pp.523-526
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900098
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Recklinghausen病には多彩な症候がみられるが,症例により皮膚の神経線維腫が多発するもの,巨大なびまん性の神経線維腫がみられるもの,両側性聴神経腫瘍がみられるものなど種々の病型がみられる.Riccardiは,神経線維腫症を8型に分類しているが,それぞれの病型の定義が明確でないものもあり,さらに遺伝子レベルでの研究を待って,再分類が必要であると考えられる.本症では染色体異常や発症の原因となる蛋白や酵素の欠損はみつかっていない.しかしながら,DNAマーカーを利用して制限酵素の切断片の多型性(RFLP)を調べることにより遺伝子の座位が明らかになりつつある.古典的Recklinghausen病(NF-Ⅰ)の遺伝子は第17番染色体長腕のセントロメア付近,17q11.2に座位すること,聴神経腫瘍を有するNF—Ⅱは,第22番染色体の長腕の11-13のマーカーと連関することが明らかになっている.
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