Japanese
English
症例報告
比較的急速に進行した増殖型壊疽性膿皮症の1例
A case of vegetative pyoderma gangrenosum that progressed relatively rapidly
アマデアル 亜琵
1
,
盛山 吉弘
1
,
飯田 利博
2
Abi AMADEARU
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
,
Toshihiro IIDA
2
1土浦協同病院皮膚科
2金丸医院
1Division of Dermatology, Tsuchiura Kyodo Hospital, Tsuchiura, Japan
2Kanemaru Iin, Ishioka, Japan
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
増殖型
,
再発
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
増殖型
,
再発
pp.79-83
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206880
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要約 77歳,男性.13年前に壊疽性膿皮症の治療歴あり.基礎疾患なし.1か月前より右前腕と右内果に痤瘡様発疹が出現し,拡大した.受診時,それぞれ内部に浅い潰瘍を伴う3 cm大,10 cm大の紫紅色局面あり.圧迫にて排膿したが,疼痛は乏しかった.細菌培養にてBacteroides fragilis(2+),group G streptococcus(1+)が検出された.真菌と抗酸菌の培養は陰性だった.右内果から生検し,多数の瘻孔形成と真皮全層にわたるリンパ球,形質細胞などの浸潤を認めた.抗菌薬治療にて感染症状は消退したが潰瘍は改善しなかった.病理所見は非典型的であったが,比較的急速に進行した増殖型壊疽性膿皮症と診断した.プレドニゾロン0.5 mg/kg内服にて潰瘍は速やかに改善した.増殖型壊疽性膿皮症は強力な治療を不要とすることが多いとされるが,急速に進行する際にはステロイドの全身投与を考慮しても良いと考えた.
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