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臨床統計
当院での乳児血管腫に対するプロプラノロール治療経験
Experience of treatment with propranolol for infantile hemangioma in our facility
野田 恵那
1
,
澤田 裕美
1
,
津田 憲志郎
1
Ena NODA
1
,
Yumi SAWADA
1
,
Kenshirou TSUDA
1
1市立四日市病院皮膚科
1Division of Dermatology, Yokkaichi Municipal Hospital, Yokkaichi, Japan
キーワード:
乳児血管腫
,
プロプラノロール内服療法
Keyword:
乳児血管腫
,
プロプラノロール内服療法
pp.85-89
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206882
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要約 当院で2017年6月〜2021年5月にプロプラノロールを導入した49例の乳児血管腫症例のうち,投与が終了した32例についてプロプラノロール内服療法の有効性と治療開始時期や内服期間の関連性,後遺症の有無と治療開始時期の関連性について検討した.全例で有効以上の効果が得られた.プロプラノロールの平均内服期間は著効例が有効例に対して有意に短かった.著効例は早期に効果が得られる一方で,早期に治療効果が得られない場合でも内服を継続することで治療効果が得られる可能性が示唆された.治療開始時期は著効例が有効例と比較し早い傾向があった.また,後遺症の有無で比較すると後遺症なし群が後遺症あり群に対して治療開始時期が有意に早い結果であった.プロプラノロール内服療法は,増殖傾向がみられる例では治療効果,後遺症いずれの観点からも早期に内服開始することが重要である.
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