Japanese
English
症例報告
外陰部に基底細胞癌と乳房外Paget病を併発した1例
A case of basal cell carcinoma coexisted with extramammary Paget's disease on genitalia
大原 満梨奈
1
,
日置 智之
1
,
神谷 秀喜
1
,
北島 康雄
1
,
杉山 誠治
2
,
山田 鉄也
2
,
松永 研吾
2
Marina OHARA
1
,
Tomoyuki HIOKI
1
,
Hideki KAMIYA
1
,
Yasuo KITAJIMA
1
,
Seiji SUGIYAMA
2
,
Tetsuya YAMADA
2
,
Kengo MATSUNAGA
2
1中部国際医療センター皮膚科
2中部国際医療センター病理診断部
1Division of Dermatology, Central Japan International Medical Center, Minokamo, Japan
2Division of Pathology, Central Japan International Medical Center, Minokamo, Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
乳房外Paget病
,
外陰部
,
色素性病変
Keyword:
基底細胞癌
,
乳房外Paget病
,
外陰部
,
色素性病変
pp.793-798
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206786
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要約 71歳,男性.20年前から陰囊右側に黒色斑があり,10年前から徐々に増大してきた.また,5年前から外陰部に瘙痒を伴う紅斑が出現し,ステロイド外用で改善せず,当科を紹介され受診した.初診時,陰囊右側に中央に潰瘍を伴った3×1cm大の境界明瞭な扁平隆起性の黒色局面と,恥骨部から陰茎にかけて鱗屑を付す比較的境界明瞭な4×2cm大の紅色局面・脱色素斑を認めた.生検にてそれぞれ基底細胞癌,乳房外Paget病と診断し,一塊にして切除した.病理組織学的には,いずれの病変も連続性はなく,各々独立して出現したものと考えた.外陰部に基底細胞癌と乳房外Paget病を合併もしくは併発した例は少ないが,色素性病変を呈した場合は乳房外Paget病に基底細胞癌を合併もしくは併発している可能性があるため注意が必要である.
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