Japanese
English
症例報告
耳介複合組織移植による基底細胞癌切除後の鼻翼・鼻孔縁再建の2例
Two cases of ala nasi and alar rim reconstruction with auricular composite graft
佐々木 庸介
1
,
大塚 正樹
2
,
吉川 周佐
1
,
清原 祥夫
1
Yosuke SASAKI
1
,
Masaki OTSUKA
2
,
Shusuke YOSHIKAWA
1
,
Yoshio KIYOHARA
1
1静岡県立静岡がんセンター皮膚科
2中東遠総合医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Shizuoka Cancer Center Hospital, Shizuoka, Japan
2Division of Dermatology, Chutoen General Medical Center, Kakegawa, Japan
キーワード:
耳介複合組織移植
,
鼻翼縁欠損
,
鼻翼基底細胞癌
Keyword:
耳介複合組織移植
,
鼻翼縁欠損
,
鼻翼基底細胞癌
pp.799-805
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206787
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 基底細胞癌は外鼻に好発するが,腫瘍切除後に鼻翼・鼻孔縁の欠損を生じた場合,鼻孔形態の再現に苦慮する.鼻翼と耳介複合組織は形状,厚み,構造が類似しており,鼻翼・鼻孔縁欠損に対して耳介複合組織移植はしばしば選択される術式である.症例1:90歳,女性,左鼻尖〜鼻翼基底細胞癌.3mmマージン,鼻孔縁は全層切除,耳介複合組織移植で再建した.症例2:67歳,女性,左鼻翼基底細胞癌.3mmマージン,鼻孔縁は全層切除,耳介複合組織移植で再建した.2症例ともに耳介複合組織は完全生着し,鼻孔形態を再現することができた.今回われわれは,鼻翼・鼻孔縁の欠損に対し耳介複合組織移植を行い,整容的に良好な結果を得た.この方法は簡便で短時間に遂行可能であり,鼻翼・鼻孔縁の欠損再建に際し,有用な選択肢の1つになりうると考えた.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.