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Rinsho Hifuka Volume 75, Issue 13 （December 2021）

臨床皮膚科 75巻13号（2021年12月発行）

Japanese English

症例報告

COVID-19肺炎を発症した水疱性類天疱瘡患者の1例 A case of bullous pemphigoid with COVID-19 pneumonia 福田将大 ^1,2 , 平福啓一伍 ¹ , 唐川大 ¹ , 梅澤慶紀 ² , 三田光慶 ³ , 朝比奈昭彦 ² Masahiro FUKUDA ^1,2 , Kego HIRAFUKU ¹ , Masaru KARAKAWA ¹ , Yoshinori UMEZAWA ² , Mistuyoshi MITA ³ , Akihiko ASAHINA ² ¹厚木市立病院皮膚科 ²東京慈恵会医科大学皮膚科学講座 ³厚木市立病院循環器内科 ¹Division of Dermatology, Atsugi City Hospital, Atsugi, Japan ²Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan ³Division of Cardiology, Atsugi City Hospital, Atsugi, Japan キーワード： COVID-19 , SARS-CoV-2 , 水疱性類天疱瘡 , ステロイド内服 , 免疫抑制薬 Keyword: COVID-19 , SARS-CoV-2 , 水疱性類天疱瘡 , ステロイド内服 , 免疫抑制薬 pp.1069-1073

発行日 2021年12月1日 Published Date 2021/12/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206534

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参考文献 Reference

要約　73歳，男性．70歳で水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid:BP)を発症し，プレドニゾロン(PSL)10mg/日を開始した．その後，皮疹の改善とともに抗BP180抗体価の低下を認め，治療開始約13か月目の72歳時(2019年2月)にステロイド内服を終了した．しかし，休薬約12か月後にBPが再燃したためPSL 2mgを再開し，その後皮疹悪化に伴い漸増した．2020年5月，PSL 10mg内服時に発熱が出現し，咽頭拭い液で重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2 PCR陽性，胸部CTで肺炎像を認め入院した．人工呼吸器管理の下，ファビピラビル，レムデシビル，シクレソニド，ナファモスタット，ステロイドパルス療法などを施行したが，呼吸状態悪化のため第21病日に永眠した．皮膚科ではステロイド内服の使用頻度が高いことから，新型コロナウイルス感染症流行下におけるステロイド内服治療に関する指針の確立が急務と考えた．