Japanese
English
原著
当院における水疱性類天疱瘡患者139例の検討
A review of 139 cases of bullous pemphigoid patients at our hospital
山野 希
1
,
大塚 晴彦
1
,
今村 真也
1
,
井上 友介
1
,
濵岡 大
1
,
白井 成鎬
1
,
足立 厚子
1
Nozomi YAMANO
1
,
Haruhiko OTSUKA
1
,
Shinya IMAMURA
1
,
Yusuke INOUE
1
,
Dai HAMAOKA
1
,
Seiko SHIRAI
1
,
Atsuko ADACHI
1
1兵庫県立加古川医療センター皮膚科
1Division of Dermtology, Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center, Kakogawa, Japan
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
末梢血中好酸球数
,
抗BP180抗体価
,
治療抵抗性
,
ステロイド内服
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
末梢血中好酸球数
,
抗BP180抗体価
,
治療抵抗性
,
ステロイド内服
pp.569-577
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205794
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要約 2009年10月〜2016年4月の6年6か月に当科を初診で受診し,水疱性類天疱瘡と診断された139人について,後ろ向きに症例を検討し解析した.全症例を,外来治療群,入院治療群に分け,入院治療群はさらに治療奏効群,治療抵抗群に分けた.この4群の背景因子,検査値,治療内容,有効性を示した治療法,予後の関連性について検討した.その結果,末梢血好酸球数の治療開始約1週間後の比較において,治療奏効群では全例でほぼ0に近い値への正常化を認めたが,治療抵抗群では1週間後の値は軽快せず,病勢コントロールに至るまでの間,治療前と変化なしあるいは増加していた.抗BP180抗体価は,末梢血好酸球数のような病初期の特徴は認めなかったが,入院加療群ではより高値の症例が多かった.このことより,治療抵抗性の有無を早期に判断するには1週間後の末梢血好酸球数の推移が指標となるが,中長期的予後予測には抗BP180抗体価の値も有用と考えた.
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