Japanese
English
症例報告
リパスジル塩酸塩水和物点眼液による接触皮膚炎の1例
A case of allergic contact dermatitis due to ripasudil hydrochloride hydrate in eye-drops
岡林 綾
1
,
川合 未紗
1
,
渡邊 美樹
1
,
平田 央
1
Aya OKABAYASHI
1
,
Misa KAWAI
1
,
Miki WATANABE
1
,
Chika HIRATA
1
1和泉市立総合医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Izumi-city General Hospital, Izumi, Japan
キーワード:
リパスジル塩酸塩
,
点眼液
,
接触皮膚炎
,
パッチテスト
,
スクラッチパッチテスト
Keyword:
リパスジル塩酸塩
,
点眼液
,
接触皮膚炎
,
パッチテスト
,
スクラッチパッチテスト
pp.387-391
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206380
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要約 82歳,男性.正常眼圧緑内障に対してリパスジル塩酸塩水和物点眼液(グラナテック®点眼液)とドルゾラミド塩酸塩・チモロールマレイン酸塩点眼液(コソプト®配合点眼液)の使用を開始し,3か月後に眼瞼の発赤とかゆみを発症した.スクラッチパッチテスト(scratch patch test:SPT)で,リパスジル塩酸塩水和物点眼液と主成分のリパスジル塩酸塩水和物が陽性であり,ドルゾラミド塩酸塩・チモロールマレイン酸塩点眼液は陰性であった.リパスジル塩酸塩水和物点眼液の中止で症状は軽快し,同成分による接触皮膚炎と診断した.リパスジル塩酸塩水和物点眼液は2014年に発売された新規薬剤で,今後,汎用されるにつれて接触皮膚炎の発症も増えることが予想される.また,通常のパッチテストは陰性であったがSPTで陽性所見が得られ,SPTの有用性が示された.
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