Japanese
English
症例報告
カルテオロール塩酸塩による接触皮膚炎の1例
A case of contact dermatitis caused by a carteolol hydrochloride
布井 春佳
1
,
樋口 哲也
1
Haruka NUNOI
1
,
Tetsuya HIGUCHI
1
1東邦大学医療センター佐倉病院皮膚科
1Department of Dermatology, Toho University Sakura Medical Center, Sakura, Japan
キーワード:
接触皮膚炎
,
カルテオロール塩酸塩
,
緑内障点眼薬
,
β遮断点眼液
,
パッチテスト
Keyword:
接触皮膚炎
,
カルテオロール塩酸塩
,
緑内障点眼薬
,
β遮断点眼液
,
パッチテスト
pp.107-112
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205631
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要約 78歳,女性.初診の7年前から両眼瞼周囲に瘙痒を伴う紅斑,腫脹が出現し,ステロイド軟膏を外用するも増悪寛解を繰り返していた.2か月前から両頰,下顎部まで紅斑,紅色丘疹,小膿疱が拡大し,当院に紹介された.使用中の点眼液3剤のうち,パッチテストで陽性を示したβ遮断薬であるミケラン®点眼液による接触皮膚炎と診断した.点眼中止により症状は消失し,その後再発もみられていない.点眼液使用中に生じた眼瞼周囲の難治性湿疹症例では,アレルギー性接触皮膚炎の可能性を念頭に置き,パッチテストを施行すべきである.また,β遮断点眼液では多剤で交差反応の可能性や,同じ成分を含む内服薬でも薬疹を生じる可能性があるため,原因薬以外のパッチテストも施行し,今後使用可能なβ遮断点眼液やβ遮断内服薬を検討すべきである.
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