Japanese
English
症例報告
吉草酸酢酸プレドニゾロンによる接触皮膚炎の1例
A case of allergic contact dermatitis due to prednisolone valerate acetate
新谷 友香
1
,
益田 浩司
2
,
村西 浩二
1
,
加藤 則人
2
Yuka SHINTANI
1
,
Koji MASUDA
2
,
Koji MURANISHI
1
,
Norito KATOH
2
1独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)神戸中央病院皮膚科
2京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学
1Division of Dermatology, Japan Community Health care Organization(JCHO)Kobe Central Hospital, Kobe, Japan
2Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine Graduate School of Medical Science, Kyoto, Japan
キーワード:
ステロイド外用剤
,
接触皮膚炎
,
吉草酸酢酸プレドニゾロン
,
交叉反応
Keyword:
ステロイド外用剤
,
接触皮膚炎
,
吉草酸酢酸プレドニゾロン
,
交叉反応
pp.947-952
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206197
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要約 33歳,女性.四肢の虫刺症に対して液体ムヒアルファ®EX(吉草酸酢酸プレドニゾロン0.15%含有)を外用したところ,紅斑・丘疹の拡大を認めた.液体ムヒアルファ®EXのパッチテストは陽性であった.また,吉草酸酢酸プレドニゾロン(リドメックス®軟膏),酪酸ヒドロコルチゾン(ロコイド®軟膏),ジフルプレドナート(マイザー®軟膏)にも陽性反応を認めた.液体ムヒアルファ®EXに含有される吉草酸酢酸プレドニゾロンによる接触皮膚炎と診断した.陽性を示したステロイド3剤がグループD2に属したことから,グループD2に分類される成分を含む外用薬の使用を禁止するように指導した.ステロイドは多数の市販薬にも配合されているため,ステロイドの接触皮膚炎の既往を持つ患者には,交差反応を起こす外用薬を避けることに加えて,市販薬を購入する場合には薬局の薬剤師に成分を確認してもらう,あるいは市販薬を可能な限り避けるように指導すべきだと考える.
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