Japanese
English
症例報告
ステロイド外用剤の主剤と基剤による接触皮膚炎の1例
A case of contact dermatitis due to topical corticosteroids:clobetasol propionate and sorbitan fatty acid esters
塚本 克彦
1
,
猪爪 隆史
1
,
今井 佳代子
1
,
島田 眞路
1
Katsuhiko TSUKAMOTO
1
,
Takashi INOZUME
1
,
Kayoko IMAI
1
,
Shinji SHIMADA
1
1山梨医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yamanashi Medical University
キーワード:
接触皮膚炎
,
ステロイド外用剤
,
プロピオン酸クロベタゾール
,
ソルビタン脂肪酸エステル
Keyword:
接触皮膚炎
,
ステロイド外用剤
,
プロピオン酸クロベタゾール
,
ソルビタン脂肪酸エステル
pp.988-990
発行日 2000年11月1日
Published Date 2000/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903401
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52歳,男性.1年ほど前から脂漏性皮膚炎の診断のもと,近医皮膚科にて各種ステロイド外用剤で治療されていた.初診の3日前より頭部,顔面に紅斑,腫脹が出現した.パッチテストにて,使用していたフルオシノニドローションが陽性であったため,1か月間白色ワセリンを外用した.症状が軽快した後,プロピオン酸クロベタゾールスカルプを外用したところ再び同様の症状が出現した.成分パッチテストの結果,主剤ではプロピオン酸クロベタゾールに陽性,基剤では,フルオシノニドローションに含まれているモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン,モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンに,またプロピオン酸クロベタゾール軟膏に含まれているセスキオレイン酸ソルビタンに陽性であり,ステロイド外用剤の主剤と基剤の両者に感作されていることが判明した.
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