Japanese
English
症例報告
反復性groove signと考えた1例
A case of repetitive groove sign
岡本 修
1
,
澁谷 博美
2
,
加藤 由希子
3
,
宗元 碩哲
4
,
進来 塁
4
,
橋本 裕之
4
Osamu OKAMOTO
1
,
Hiromi SHIBUYA
2
,
Yukiko KATO
3
,
Sekinori MUNEMOTO
4
,
Rui SUZUKI
4
,
Hiroyuki HASHIMOTO
4
1大分市医師会立アルメイダ病院皮膚科
2しぶや皮膚科形成外科
3大分市医師会立アルメイダ病院臨床検査部
4大分市医師会立アルメイダ病院形成外科
1Division of Dermatology, Oita City Medical Association's Almeida Memorial Hospital, Oita, Japan
2Shibuya Dermatologic Clinic, Oita, Japan
3Clinical Laboratory Unit, Oita City Medical Association's Almeida Memorial Hospital, Oita, Japan
4Division of Plastic Surgery, Oita City Medical Association's Almeida Memorial Hospital, Oita, Japan
キーワード:
groove sign
,
反復性
Keyword:
groove sign
,
反復性
pp.953-956
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206198
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要約 75歳,男性.両側下腿に線状の皮膚陥凹が出現した.皮膚生検では陥凹部の真皮が軽度菲薄化していた.約3か月後に両側ともに陥凹は消失した.初診15か月後に再度右下腿の前回と同一部位に皮膚陥凹が出現した.超音波検査で皮下に陥凹に沿った皮静脈が認められ,陥凹部の脂肪織が菲薄化していた.数日後に陥凹は消失した.現時点で自験例に基礎疾患は認められず,基礎疾患の証明されない反復性groove signと診断し,希少例として報告する.線状皮膚陥凹を示す疾患として好酸球性筋膜炎が知られるが,他の硬化性皮膚疾患も鑑別疾患として挙げられる.このため線状皮膚陥凹を見たときにはこれらの疾患を鑑別することの必要性を認識するべきである.また,画像検査で病態を推察できる所見が得られることが期待されるため,超音波検査は有用と考えた.
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