Japanese
English
症例報告
先天性皮膚カンジダ症の1例
A case of congenital cutaneous candidiasis
小松 成綱
1
,
澤井 彩織
2
,
梅影 香央里
3
,
土田 悦司
4
,
水元 俊裕
1
,
橋本 喜夫
1
Shigetsuna KOMATSU
1
,
Saori SAWAI
2
,
Kaori UMEKAGE
3
,
Etsushi TSUCHIDA
4
,
Toshihiro MIZUMOTO
1
,
Yoshio HASHIMOTO
1
1旭川厚生病院皮膚科
2江別市立病院小児科
3旭川医科大学医学部皮膚科学講座
4旭川厚生病院小児科
1Division of Dermatology, Asahikawa-Kosei General Hospital, Asahikawa, Japan
2Division of Pediatrics, Ebetsu City Hospital, Ebetsu, Japan
3Department of Dermatology, Asahikawa Medical University, Asahikawa, Japan
4Division of Pediatrics, Asahikawa-Kosei General Hospital, Asahikawa, Japan
キーワード:
絨毛膜羊膜炎
,
新生児中毒性紅斑
,
侵襲性カンジダ症
,
胎内感染
,
膿疱
Keyword:
絨毛膜羊膜炎
,
新生児中毒性紅斑
,
侵襲性カンジダ症
,
胎内感染
,
膿疱
pp.541-546
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206101
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要約 日齢8の女児.母体にカンジダ腟炎の既往があり加療を受けていた.在胎36週5日で母体が前期破水し,その後感染徴候が出現し胎児心拍数モニタリングの異常も認められたことから,在胎37週0日,緊急帝王切開で出生した.低出生体重児で子宮内感染の疑いがあったため,NICUで経過観察されていた.日齢3で皮膚に紅暈を伴う膿疱が出現した.日齢6で全身に拡大し,日齢8に当科を受診した.苛性カリ法で膿疱内に真菌を認め,先天性皮膚カンジダ症と診断し,抗真菌薬外用を行った.先天性皮膚カンジダ症は報告数が少なく稀な疾患といわれているが,予後良好であるがゆえに見逃されている可能性がある.新生児に膿疱をきたす疾患の診断と鑑別には,Tzanck試験やグラム染色,苛性カリ法の実施が有用である.
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