症例
Candida albicansによる絨毛膜羊膜炎と先天性皮膚カンジダ症を認めた早産極低出生体重児の1例
赤羽 裕一
1
,
寺尾 隆太
,
杉山 達俊
,
堀井 百祐
,
中村 英記
,
平野 至規
,
室野 晃一
1名寄市立総合病院 小児科
キーワード:
Candida albicans
,
カンジダ症-皮膚
,
Ketoconazole
,
絨毛膜羊膜炎
,
未熟児疾患
,
極低出生体重児
,
Fosfluconazole
Keyword:
Candida albicans
,
Candidiasis, Cutaneous
,
Infant, Premature, Diseases
,
Ketoconazole
,
Chorioamnionitis
,
Infant, Very Low Birth Weight
,
Fosfluconazole
pp.1022-1025
発行日 2019年7月10日
Published Date 2019/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2019333270
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先天性皮膚カンジダ症(CCC)は病変が皮膚に限局しているという点で先天性全身性カンジダ症(CSC)とは区別される。正期産児においてCCCがCSCに進展することは少なく、抗真菌薬の全身投与の必要はない。これに対し早産児においてはCCCからCSCへの進展例もあり、また、カンジダによる子宮内感染症が絨毛膜羊膜炎(CAM)に至っている場合はCSCを発症するリスクが高いとされているが、どのような症例に対して抗真菌薬の全身投与を行うべきかという確立された治療ガイドラインは存在しない。今回、胎盤病理にてCAMの所見を認め、出生直後に重度のCCCを発症した早産極低出生体重児を経験した。早産であることに加えCAMを認めたことからCSCへの進展が懸念されたが、早期に抗真菌薬の全身投与を行いCSC発症には至らなかった。
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