Japanese
English
症例報告
エフィナコナゾール爪外用液で治癒した小児爪白癬の2例
Two pediatric cases of tinea unguium successfully treated with topical efinaconazole
加倉井 真樹
1
,
原田 和俊
2
,
梅本 尚可
3
,
出光 俊郎
3
Maki KAKURAI
1
,
Kazutoshi HARADA
2
,
Naoka UMEMOTO
3
,
Toshio DEMITSU
3
1加倉井皮膚科クリニック
2東京医科大学皮膚科学分野
3自治医科大学附属さいたま医療センター皮膚科
1Kakurai Clinic of Dermatology, Shimotsuma, Japan
2Department of Dermatology, Tokyo Medical University School of Medicine, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, Jichi Medical University Saitama Medical Center, Saitama, Japan
キーワード:
外用抗真菌薬
,
dermatophytes
,
onychomycosis
,
真菌培養
,
最小発育阻止濃度
Keyword:
外用抗真菌薬
,
dermatophytes
,
onychomycosis
,
真菌培養
,
最小発育阻止濃度
pp.536-540
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206100
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要約 症例1:2歳,男児.左1趾爪基部が白濁粗糙となっていた.爪甲のKOH鏡検で菌糸陽性.真菌培養で白色綿状の菌が分離された.裏面は赤色調でTrichophyton rubrumと同定した.エフィナコナゾール爪外用液を塗布したところ,5週間後に白濁部は爪中央に移動し,7か月後の時点で治癒を確認した.症例2:7歳女児.両第1趾の爪が肥厚,白濁していた.爪甲のKOH鏡検で菌糸陽性.真菌培養で表面白色粉状,裏面は紅褐色の菌が分離され,T. interdigitaleと同定した.エフィナコナゾール爪外用液で治療し,4か月後に治癒した.小児では成人に比較して爪甲が薄く,爪が生え替わる日数が短いため,外用薬の効果が出やすいと考えられた.爪白癬の治療は経口抗真菌薬が標準療法であったが,外用抗真菌薬は安全性が高く,小児の爪白癬に良い適応と考えられる.
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